こんにちは、フィーカです。
みなさん、突然ですが2020年3月ごろからアフターコロナの生活で私達の日常が変化せざるを得なくなった時に、こんなことを考えたり、感じたりしたことはありませんか?
これまでの「当たり前」って本当にありがたかったんだな〜。
そして、昨今の自然災害(先日の長崎に大接近した、台風9号、10号怖かったです)や、人権問題のニュースなど、なにか世界が暗いニュースで混沌とし、不安定になっている現状を目の当たりにするとき、この「当たり前のありがたさ」を痛感することがあるのではないでしょうか?
今、話題の1冊の絵本、「へいわってどんなこと?」をご存知でしょうか?日本の絵本作家、浜田 桂子さんと中国、韓国の12人の絵本作家の協力でつくりあげた平和絵本の決定版です!今回は長崎での平和教育と絵本「へいわってどんなこと?」をご紹介したいなと思います。この絵本はいわゆる戦争の絵本ではなく、とても明るいです。そして力強く、シンプルです。
ぜひ、家族でも一度「へいわ」についてはなしてみませんか?
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長崎市は平和学習の一貫として、「被爆体験を継承し、平和のたいせつさを発信できる児童の育成」に努めています。毎年8月9日に行われる平和の式典にも数多くの学生たちが参加します。現在、被爆体験を語れる体験者の方々が減少していることもあり、「平和への思い」を後世に伝えるために、若い世代への平和の大切さの継承することに力をいれています。また海外から来られた英語の講師の皆さんにも中学生が平和の尊さをスピーチする発表会を開催するなど学校の取り組みも様々。
長崎に住んでいると、日常のニュースでも平和活動や被爆体験の語り部存続の活動の話など様々な平和に関する情報を、とにかくよく耳にします。街頭でも平和署名活動の高校生のみなさんに平和署名を求められることも当たり前の風景です。
長崎の平和教育は私が幼い頃から、もちろん行われており、「作文」「ポスター」作りを通して平和の尊さを学んできました。「ながさき」や「ひろしま」は1945年の原爆投下により平和の発信を世界に向けて行い続けています。世界で唯一の被爆国が発信する「平和」です。
平和教育では「アンネ・フランク」「風が吹くとき」「トミーが3歳になった日」など有名な本を通じ、国と国の戦争。民族と民族の戦争。日本も含め、世界中の人類の過去には戦争があることを知ります。そして、私達はそのことからどのように行動し、実行するのかということを学びます。具体的には核廃絶の署名活動や高校生平和大使が国連でも高い評価を受けています。
次に「へいわ」を軸に考えると戦争問題も根底にありながら、「ゴミ問題」「環境汚染」「感染病」などテーマはどんどん広がっていきます。そこで行き着いたのが、絵本「へいわってどんなこと?」のこのシンプルさでした。
約4年もの歳月をへて韓国・中国の作家同士が意見を交わしながら制作されたこの傑作絵本。複雑な制作過程の中では「戦争」の日本からの視点とアジアからの視点で異なるところ。はじめ、受け身の文章で書いていた文章でしたが、皆さんの意見から「せんそうを しない」「ばくだんなんか おとさない」「いえや まちを はかいしない」と「決意の言葉」へ変更したり。絵本の中のわかりやすい言葉には、奥が深い想いが詰まっているのです。
浜田さんの経歴を拝見し、驚きました!浜田さんは日本で初めてのデザイン学校、「桑沢デザイン研究所」をご卒業。そして日本を代表するグラフィックデザイナーであり世界を舞台に活躍された田中一光さんの「田中デザイン室」に勤務されていらっしゃたのです。もちろん、絵本も多数制作されています。「アート」とはちがう「デザイン」のエッセンス、つまり意見を束ねあげ問題を解決する力のようなエネルギーを感じるのも納得です!
また、作者の浜田さんはこの本を携えて、北朝鮮の小学校へも訪問されたそうです。良質な日本製の絵本をみて喜んでくれたエピソードを拝見すると、国を超えてこのメッセージを伝えることができるなんて、絵本のちからはすごいなと感じます。また今年2020年7月には絵本の香港版が「第13回 Hong Kong BOOKPRIZE」を受賞。揺れ動く香港の市民の皆さんも今まさに「平和」とはなにか問いかけ直し子どもに伝えているのでしょうか?
長崎でも2018年、長崎市立図書館で行われた『ぴーすマルシェ(ピースバトンフェスタ2018』というイベントで長崎の田上市長の読み聞かせが行われました。市長の初めての「読み語り」ということで多くのメディアにも取り上げられたそうです。平和教育のトップランナー「長崎」の地で、この「へいわってどんなこと?」の絵本を大切に読み伝えるのは必然に思えてきます。
「へいわ」とは、勉強ができること、自由に意見をいえること、いいことはシェアすること、人に自然にいいことだけを考え、行動したり、おもいっきり遊んだり。
今はインターネットを通じて世界中で起こっていることがほぼリアルタイムでわかりますし動画やカメラで起こっていることを発信できる時代です。「クラウドファンディング」などもいいですね!これまで常識だと思っていたことをより多面的にみることができ、考え方は人それぞれですが、新常識となることもあります。「国」と「国」ではなく、「人」と「人」ならばわかりあえることもあるのではということではないでしょうか?
いかがでしたか?今回は「へいわってなんだろう?」あらためて考えてみるきっかけになれば嬉しい限りです。
普遍的でわかりやすいテーマなので、現代の令和っ子でもわかるのがこの絵本であり、それはこの先の未来でもそうなんだろうなと思いました。そうであってほしい気持ちです。また、へいわについていろいろ考えたけど、めぐりめぐって一周回ってこの絵本にたどり着くというのもあると思います。
絵本の最後には、
「へいわって ぼくが うまれて よかったって いうこと」
本当に、その一言に尽きるなぁとおもいます。皆さんはいかがでしょうか?長崎市の図書館にもありますのでぜひ一度、手にとっていただきたい本です。
最後までお読み頂きありがとうございました
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